ひょんなことからパパが会社を3週間もお休みできることになり、そんなわけで、計画したのが——
キャンピングカーでアメリカ宇宙スポットを巡る、3週間のロードトリップ!
ディスカバリー・キューブのサイエンス体験に始まり、ルート66、巨大な隕石クレーター、まるで映画の世界みたいな電波望遠鏡、そして本場・ヒューストンのNASAセンターまで。
ロサンゼルスからダラスまでの、宇宙をめぐる親子のロードトリップは、わたしたちにとって忘れられない冒険になりました。

こんな感じでロサンゼルスからダラスまでキャンピングカーに乗って3歳と6歳の子連れで行く旅の記録を、子連れ目線でたっぷりレポートしていきます!
行程
クリックすると各旅行記に飛びます。
ちなみにこの1年前に行った前回のアメリカ旅行の様子は以下を参照してください。

高速道路のPAで車中泊
アメリカ南西部をキャンピングカーで巡る旅の2日目。この日は、カリフォルニアの広大な風景とちょっと不思議な観光地をめぐる一日でした。

前夜は高速道路I-10沿いのWildwood Rest Areaというパーキングエリアで車中泊。
トイレしかないシンプルな場所でしたが、きれいな場所だったことと、他にもキャンピングカーやトラックが多数停まっていたため特に不安は感じず、長距離ドライブの途中でのリフレッシュに最適な場所でした。

アメリカではRV(キャンピングカー)での旅が一般的なライフスタイルのひとつ。パーキングエリアやレストエリアでの車中泊も多くの人に利用されています。

今回の旅行は3週間と長く思えるものの、ロサンゼルスからデンバーまでの見どころを周っていると意外と時間が無さそう、ということで、食事は大掛かりな自炊はせず、「温めるだけ・切るだけ・挟むだけ」で食べられるものを中心に、でも食べたいものも我慢したくない!ということで外食もしていく予定です。
朝食の内容はいたってシンプル。
ハム・ケールorレタスのサンドイッチ、トマト、ベビーキャロット、バナナ、ヨーグルトが基本でした。
朝食をすませて、いよいよ東へドライブ開始!
【絶景ドライブ】パームスプリングスの風車群
道中に見えてくるのが、パームスプリングス名物の風力発電の風車群。

この景色を見ると「ああ、アメリカに来たなぁ」と実感します。砂漠の中にずらりと並ぶ風車は、写真映えも抜群!

ソルトン湖(Salton Sea)の今|なぜここがアーティストの聖地に?
そこからさらに1時間半ほど走ると、カリフォルニア州南部の塩湖「ソルトン湖(Salton Sea)」に到着。
環境問題と「死の湖」と呼ばれる理由

この湖は西半球で2番目に低い標高(海抜-69m)に位置しており、湖からの排水がないため塩分濃度が年々上昇。かつては人気のリゾート地だったものの、環境悪化により「死の湖(Dead Sea of California)」とも呼ばれるようになりました。
今も残る芸術的な街の風景

ここでは、Bombey Beachというエリアをお散歩してみることにしました。

現在は廃墟のような街並みと、不思議なアートが混在する現実離れしたエリアとして注目されており、アーティストたちの作品が展示される場にもなっています。

「こんな場所で1週間くらいぼーっと過ごしてみたいね」なんて話しながら、神秘的な風景に後ろ髪を引かれつつ出発。

なぜBombay Beachがアートの聖地に?
かつてのリゾート地がゴーストタウン化
1950〜60年代、Bombay Beachはカリフォルニアの人気リゾート地でしたが、しかしその後、ソルトン湖の塩分濃度上昇・水質悪化・魚の大量死により観光業が壊滅。
その結果、住民が減り、ゴーストタウンになっていきました。
「崩壊の美」にひかれたアーティストたちの流入
廃墟・乾いた大地・静寂という「終末感」が非現実的な美しさを感じさせること、また、家賃が極端に安く、広大な空き地が多く自由に創作ができる環境だったので2010年頃からアーティストたちが滞在・制作を開始したそう。

ソルトン湖の基本情報と行き方
場所:カリフォルニア州ソルトン湖の東岸(州道111号線沿い)
夏は暑く非常に乾燥しているので、水の備えが必要です。
【映えスポット】Salvation Mountainの魅力|カラフルな信仰アートを体感
サルベーションマウンテンとは?歴史と作者
ソルトン湖からさらに車で約30分。
次に向かったのは、色とりどりのペイントで彩られた山「Salvation Mountain(サルベーションマウンテン)」です。

この場所は、高さ15m、幅45mもある、レオナード・ナイト氏が30年の歳月をかけて製作した巨大アート作品。
1931年生まれのレオナード・ナイト(Leonard Knight)氏は、。中年になってから強い宗教的信仰(キリスト教)に目覚めます。
元々はホットエアバルーンに「神は愛(God is Love)」と書いて空に飛ばす計画をしていましたが、バルーン作りに失敗したのをきっかけに「神の愛を伝えるなら、砂漠に山を作ろう」と決心。
1984年から建設を開始しましたが、途中、地盤沈下で崩壊してしまったのを再建し、今の形になりました。

彼のキリスト教への信仰をもとに「神は愛(God is Love)」というメッセージを全体で表現しており、宗派にとらわれない純粋な信仰の場であることも、観光客をひきつける要素となっています。
現地の雰囲気と注意点
現在はボラン1ティア団体によって保護・修復が続けられていますが、一部には亀裂や塗装の剥がれがあり、繊細なアート作品として大切に見学する必要があります。

向かって右奥の足元が黄色いエリアを登って、山の上まで行くことができますが、足場が細く、ところどころ崩壊している箇所もあるため、注意が必要でした。

SNSでも話題のスポットですが、訪れた日はほぼ貸切状態! 青空とのコントラストが美しく、心に残る体験となりました。
【絶景穴場】インペリアル・バレー・サンドデューンでピンク色の夕日
夕方、さらに東へと進む途中で偶然通りかかりで見つけたのが、Imperial Valley Sand Dunes。
Hugh T. Osborne Lookout Parkという場所で車を停めると、たくさんの人たちが夕日に染まる砂丘を見に来ていました。

夕日が砂をピンク色に染め、影が長く伸びる様子がとても幻想的。滞在時間はわずか10分ほどでしたが、思わず言葉を失うほどの美しさでした。
この砂丘はオフロード車やバギーでも人気のスポットだそうなので、アクティブ派にもおすすめです。
【設備充実】River Sands RV Resortに宿泊|シャワー&洗濯でリフレッシュ
この日の宿泊地は、カリフォルニアからアリゾナに入った州境近くにあるRiver Sands RV Resort。
施設にはコインランドリーやシャワーが完備されており、久しぶりにしっかりとしたシャワーを浴びてリフレッシュ。
また、アメリカに来てからまだ1度も洗濯ができてなかったので、洗濯してみたらびっくりすることが起こりました!
なんと、アメリカの高温ハイパー乾燥機のせいで、持ってきた洗濯ネットがボロボロに😨
さすがアメリカ!と思わせられる珍事件でした。
いろいろありましたが、キャンピングカー旅ではこうしたRVパークの存在が本当にありがたいです。
到着は19時過ぎ、寝る頃にはすっかり0時近くになっていました。
River Sands RV Resortの基本情報

- 49960 Ehrenberg Poston Hwy, Ehrenberg, AZ 85334 アメリカ合衆国
- 公式ホームページはこちら
【まとめ】キャンピングカーで巡る非日常|アメリカ南部の隠れた魅力
この日はソルトン湖やサルベーションマウンテンといった、観光地化されすぎていない不思議で美しい場所をめぐりました。
「何もない」のに心を動かされる感覚——それは、アメリカの大地だからこそ味わえる魅力だと思います。
明日からもまだまだ続くキャンピングカー旅。次はどんな景色に出会えるのか楽しみです!